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イカスミ色素が花粉症、食物アレルギーの発症を抑制するかもしれません

[2019.04.08]

 毎年春になると目のかゆみや鼻汁、鼻閉にお困りの鷹は多いのではないでしょうか?

 当院でも今年はスギ花粉の飛散が多く、例年より花粉症の症状が重い方が多い印象です。そんな花粉症でお困りの方に朗報かもしれません。中部大学、名古屋大学大学院、愛知学院と共同で、イカスミ色素の主成分「メラニン」に、花粉症や食物アレルギーの発症を引き起こすマスト細胞の活性化を抑制する効果があることを確認したと報告がありました。

 通常、スギ花粉などのアレルゲンが体内の免疫に関連があるマスト細胞に結合すると、マスト細胞からヒスタミンなどのアレルギーを引き起こす炎症物質が産生され、花粉症などのアレルギーを引き起こします。これに対し、メラニン溶液をマスト細胞に処理したところ、マスト細胞から産生される炎症物質の量が顕著に減少、マスト細胞を顕微鏡で観察したところ、メラニンがマスト細胞を覆い、一部を表面から内部へ取り込んでいることが分かりました。これにより代表的な花粉症の薬であるケトチフェンと同等以上のマスト細胞の活性化抑制効果が確認されました。

 花粉症の薬は眠気など副作用があるものが多いですが、メラニンは副作用が少ないことが期待されます。花粉症が楽になる方法が進歩して、花粉症の方でも春の訪れをもっと喜べるようになると良いですね。

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