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コーヒーを飲むのなら、フィルターを使って淹れるコーヒーが最も健康的であるかも

[2021.02.01]

 寒い日が続いています。暖かい飲み物が恋しい季節ですね。コーヒーはお酒やたばこと並んで、昔から私たちの生活に身近な嗜好品ですが、健康に対する影響については賛否両論です。

 今回コーヒーを飲むのなら、フィルターを使って淹れるコーヒーが最も健康的であるという報告が、ヨーテボリ大学(スウェーデン)のDag Thelle氏らより発表されました。この研究によるとコーヒーを日常的に飲んでいる人は、コーヒーを飲む習慣がない人と比べて寿命が長かったといいます。ただし、これが当てはまるのはフィルターで濾過して抽出したコーヒーを飲んでいる場合のみで、エスプレッソなどフィルターで濾過しないコーヒーを愛飲する人では寿命の延長は認められなかったそうです。

 Thelle氏らが今回報告した研究は、20~79歳の男女50万8,747人を対象に実施したもので、20年間の追跡期間中に4万6,341人があらゆる死因で、1万2,621人が心血管疾患で、6,202人が虚血性心疾患で、2,894人が脳卒中で死亡していました。体重や血圧値、脂質値、運動や喫煙の習慣などを調整して解析した結果、コーヒーをほとんど、あるいは全く飲まない人と比べて、フィルターで濾過して抽出したコーヒーを日常的に飲む人では全死亡リスクが15%低いといった結論となりました。

 また、コーヒーを飲む習慣がある人の間では、虚血性心疾患や脳卒中による死亡リスクは、フィルターで濾過して抽出したコーヒーを1日に1~4杯程度飲む人で最も低く、これに対し、死亡リスクが最も高かったのは、フィルターで濾過しないコーヒーを1日に9杯以上飲む人でした。

 フィルターで濾過しないコーヒーは、挽いた粉が熱湯に触れる時間が長いことが特徴で、エスプレッソやボイルド・コーヒー、フレンチプレスで淹れたコーヒーなどがあたります。これまで、こうしたコーヒーには天然由来の油脂が多く含まれていることから、血中コレステロール値を上昇させるのではないかと考えられてきました。Thelle氏は、今回の研究結果はこのことが影響している可能性があるとし、「健康に及ぼす影響という点で言えば、フィルターで濾過して淹れるコーヒーが最も好ましいといえる」と述べています。

 コーヒーの健康に対する影響は様々な研究がなされておりますが、今回のように抽出方法に言及した研究は目新しいです。ただし今回の結果すぐにエスプレッソはやめた方が良いというほどとは思えず、むしろ砂糖やミルクの使用等の方が影響あるのではと思われます。また不眠や夜間頻尿などの影響もあり、いずれの抽出法にしても1日3杯程度までにして、飲みすぎない方が良いのではないでしょうか?

 

 

 

 

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