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モデルナ製ワクチンの副反応、ファイザー製との違いは?

[2021.06.12]
 モデルナ社の新型コロナウイルスワクチン(mRNA-1273)が日本でも特例承認され、大規模接種会場を中心に接種が始まりました。既存株に対するワクチン有効率は約94%*でファイザー社ワクチン(BNT162b2mRNA、有効率:95%)とほぼ同等ですが、副反応と思われる症状の発症率についてはどうでしょうか?
 
 今回、米国疾病予防管理センター(CDC)のCOVID-19レスポンスチームに所属するJohanna Chapin-Bardales氏らは、「BNT162b2mRNA」と「mRNA-1273」の接種者からの局所的・全身性の症状に関する報告の詳細を明らかにしました。その結果、両ワクチンともに接種部位の痛み、倦怠感、頭痛が多くみられました。また、いずれも副反応報告は2回目接種後のほうが多く、とくに モデルナ製ワクチン接種者はファイザー社製と比べ、悪寒(40.0% vs.22.7%)、発熱(37.6% vs.21.5%)、筋肉痛(51.4% vs.36.8%)、頭痛(53.2% vs.40.4%)、倦怠感(60.0% vs.47.8%)、接種部位の疼痛(78.3% vs.66.5%)、関節痛(31.5% vs.19.9%)を多く報告しています。
 この報告は、2020年12月14日~2021年2月28日の期間、アメリカのワクチン管理システム(v-safe)登録者が各ワクチン接種後0~7日目にv-safeへ自己申告した局所的および全身性の症状を収集したものです。2021年2月21日までに4,600万人以上が新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチンを1回以上接種し、計364万3,918例がv-safeに登録されていました。登録者は1回目のワクチン接種後7日以内に1回以上の毎日の健康調査を完了し、そのうち192万872例は2回目のワクチン接種も受け、接種後7日以内に1回以上の健康調査を完了しました。
 研究者らは「いずれのワクチンにも局所反応および全身性の反応が予想され、大半は一過性のものだが、それらの経験が被接種者の認識に最も直接的な影響を与える可能性がある。そのため、臨床医はワクチン被接種者に具体的な副反応症状を伝えるとともに、副反応症状がとくに2回目接種当日~翌日に出現しやすいこと、また、症状は短期間で解消することを助言する必要がある」とも結論づけています。
 重篤な副作用も多くなく、効果も同等であることから、多少悪寒発熱筋肉痛等の副作用が多いとはいえ、モデルナ社製のワクチンにも期待したいです。実際日本ではワクチンの種類は選べませんので、接種できるようになった方を摂取するしかありません。しかし接種される立場からは、少しでも痛みや熱が少ない方が良いと思うのは仕方ないですよね。当院ではワクチン接種初期の副反応についてもご相談させていただいております。ご不安がございましたらお声掛けください。

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