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元プロサッカー選手は認知症になりやすい

[2019.11.12]

 ラグビーワールドカップの盛り上がりはすごかったですね。私は学生時代にサッカーをしておりましたが、サッカーもワールドカップ予選が盛り上がっております。またJリーグや高校サッカー選手権等サッカーファンには楽しみなイベントが続きます。

 そのサッカーをする選手に関してですが、元プロサッカー選手は一般人と比べ、神経変性疾患、特に認知症による死亡率は高く、その他の一般的な疾患による死亡率は低いという研究結果がイギリスから報告されました。イギリススコットランドの元プロサッカー選手における神経変性疾患やその他の一般的な疾患による死亡率を対照群と比較したものです。

 神経変性疾患による死亡率は、一般の方と比べて元プロサッカー選手で有意に高く、神経変性疾患の種類別に見ると、死亡リスクは種類によって異なり、元プロサッカー選手の死亡リスクはアルツハイマー病で最も高く、パーキンソン病で最も低い結果でした。

 一方、70歳までの全死亡率は対照群と比べて元プロサッカー選手で有意に低く、狭心症のような心臓の病気や肺癌での死亡率も低くなっていました。

 以上から、元プロサッカー選手は一般の方と比べ神経変性疾患死リスクは高かったですが、狭心症など虚血性心疾患や肺がんなど一般的な疾患による死亡リスクは低いという結果となりました。

 近年、サッカーやラグビーといったコンタクトスポーツの競技歴と神経変性疾患の関連が議論の対象となっています。元プロサッカー選手を対象とした研究やその他のコンタクトスポーツの元選手の剖検(亡くなった方を解剖して検査すること)症例の研究から、慢性外傷性脳症(CTE)と呼ばれる脳の外傷に関連する特定の認知症の病気が分かりました。体をぶつけあう激しいスポーツでは脳への影響の危険が潜んでいるのかもしれません。

 

 

 

 

 

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