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勃起不全 (勃起障害、ED) が心房細動の発症リスク上昇に関連

[2019.12.17]

 勃起不全 (勃起障害、ED) はなかなか周囲に打ち明けられない疾患です。そのため一人で悩んでしまう方が多いのですが、2019年11月に行われた米国心臓協会の年次総会にて、この勃起不全の男性は、心房細動と診断される傾向が強いことが新たな研究で明らかにされました

 心房細動は不整脈の一種で、血栓、脳卒中、心不全の原因となることもあります。米国では最大610万人がこの疾患に罹患しているとされています。

 過去の研究では、EDは心血管疾患と関連することが示されていました。そこで今回、心房細動がこの知見にどう当てはまるのかを明らかにしようと研究されました。研究では、心房細動の既往のない高齢男性1,760人の中で4年後に心房細動と診断された人の割合は、EDがあると申告した男性では9.6%だったのに対し、EDのない男性では2.9%という結果でした。喫煙、体重、糖尿病、血圧などのリスク因子を考慮しても、EDのある男性が心房細動と診断される確率はEDのない男性と比べて66%高い結果でした。

 EDの症状が心血管疾患の2~3年前に現れることはよく知られていおり、EDの症状を後の心房細動を予測する指標として利用できれば、患者を早期に治療できる可能性があります。またうまくいけば疾患の進行を止めることもできるかもしれません。EDが認められる患者に対しては、その他の心血管リスク因子について調べ、できる限り早く治療を開始するべきかもしれません。

 周囲に打ち明けにくいEDですが、将来の心臓病の予兆となっているかもしれません。当院ではEDについての相談も受けておりますので、気になる方はお気軽にお声掛けください。

 

 

 

 

 

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