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尿酸の上昇は心房細動発症と関連

[2023.02.13]

さまざまな疫学調査より高い尿酸値は心房細動(AF)の独立したリスクとされています。今回、スウェーデン・カロリンスカ研究所のMozhu Ding氏らがスウェーデンのAMORISコホート研究から尿酸の上昇が心房細動の新規発症と関連することを報告しました。

33万9,604例を対象に追跡調査
 心血管系疾患の評価において尿酸値の役割はますます重要となっていますが、心房細動との関係は明確ではありません。本研究では、尿酸値と心房細動の新規発症リスクとの関連について検討しています。
 スウェーデンのAMORIS(Apolipoprotein-Mortality Risk)コホートにおいて、ベースライン時(1985~96年)に30~60歳で心血管疾患のない33万9,604例を対象に、2019年12月31日まで心房細動発症した登録者を追跡調査。Cox回帰モデルを用い、潜在的な交絡因子で調整し、心血管疾患の発症で層別し、尿酸と心房細動の関連を検討した。
 平均25.9年の追跡期間中に、4万6,516例の心房細動発症があった。尿酸の四分位が最も低い場合と比較して、上位3つの四分位はそれぞれAFのリスク上昇と用量反応的に関連していた。
 調整後のハザード比は、第2四分位が1.09(95%信頼区間[CI]:1.06~1.12)、第3四分位が1.19(95%CI:1.16~1.23)、第4四分位が1.45(95%CI:1.41~1.49)でした。
 これらの関連は、高血圧、糖尿病、心不全、冠動脈疾患の発症の有無にかかわらず同様でした。尿酸を繰り返し測定している人のサブサンプルでは、用量反応パターンがさらに裏付けられました。
 以上から尿酸の上昇は、心血管疾患および心血管危険因子を持つ人だけでなく、持たない人においても、心房細動のリスク上昇と関連していました。ただし尿酸を下げることが心房細動の予防につながるかどうかは、今後も研究が必要ですが、低く保つ意識はあって良いのではないでしょうか?野菜を中心とした食生活やビールをはじめとしたアルコールは控える意識は大切でしょう。

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