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心臓リハビリに思わぬ効用 性生活改善

[2019.01.09]

 狭心症や心筋梗塞、心不全は生命にかかわる重篤な病気ですが、生命にかかわる状態から回復しても、低下した体力や能力改善を促し、日常生活をスムーズに復帰できるように行うリハビリテーションを心臓リハビリテーションといいます。

 心疾患のある人が受ける心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)には、本来の目的以外にも性生活の向上という刺激的な作用が期待できることが分かりました。

 心疾患がある患者では疲労や息切れ、胸痛、勃起不全、腟の乾燥がみられることが多く、これらが身体的な制限をもたらす可能性がいわれています。また、心疾患患者の多くが使用する降圧薬は、男性の性機能不全や女性の性的反応の低下との関連が指摘されているほか、不安や抑うつを抱える患者が多いことも、心疾患が患者のセクシュアリティに影響を与えている要因とされています。

 一方、心臓リハビリのプログラムに参加すれば体力が向上し、活動的になることで、性生活もアクティブになると考えられます。

 心臓リハビリは具体的には、体力向上のための運動に関するカウンセリングやトレーニング、心血管系に良い健康的な生活を送るための教育、ストレスを軽減するためのカウンセリングなどが行われます。なお、ほとんどの研究は男性を対象としたものでしたが、この研究の発表者は「女性にも心臓リハビリによる同様の効果が期待できる」とのことです。

 この報告はカナダでの患者さんの報告ですが、「性生活のことが気がかりだという心疾患患者は多いはずだが、入院中や退院時にその問題が取り上げられることは少ない」と指摘されており、日本ではさらに言いにくいのではないかと思います。このためだけのため、ということはないですが、大きな心臓の病気をした後の心臓リハビリはやはり重要ですね。

 そしてそれ以前に塩分の過剰摂取や運動不足、過体重などの改善で予防に努めていきましょう!

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