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心臓病患者にとってスリリングな行為は危険か?

[2019.04.27]
 今年のゴールデンウイークは最長10連休にもなる超大型連休となりますが、旅行やレジャーにお出かけになる方も多いのではないでしょうか?その際アトラクションに参加される方もおられると思いますが、心臓病のある人に対して、スリリングな遊園地の乗り物には警告文が明示されていますし、家族や友人からはスカイダイビングに出かける計画は中止すべきだと説得されているかもしれません。しかし心臓に持病を持つ方は、本当にジェットコースターやレーシングカーの運転といったスリリング行為が原因で死に至ることはあるのでしょうか?実は、こうした問題を科学的な手法で検証した研究は多くはありませんが、重い心臓病がありながらも、スリルを追い求める人たちを対象としたある研究で、その可能性は低いことが示されています。研究の詳細は、米イェール大学包括的心不全プログラムのディレクターを務めるDan Jacoby氏らにより発表されました。
  この発表では、心臓の壁が肥厚し、心停止の主な原因ともなる肥大型心筋症を有しながら、スリルを求める愛好者でもある男女571人を対象としたデータを調査しています。この方たちが経験していたスリリングな行為の種類は、ラフティングやバンジージャンプ、ラペリング、パラグライディング、スカイダイビングなど計8,000件を超えていました。しかし、対象者の約3分の1では、めまいや吐き気、動悸など軽度の症状がみられましたが、スリリングな行為から1時間以内に失神や心停止などの重度の反応がみられたケースはわずか9件だったといいます。このうち4件はジェットコースターの乗車後に起こっていました。  
 皆さんは心停止や失神が8000回のうち9回を多いとみるでしょうか?少ないとみるでしょうか?確かに心臓の病気を持つ人ということを思えば、少ないと思いますがが、私自身が心臓の病気であればチャレンジするかといわれれば、ちょっとためらます。いずれにしても心臓の病気をお持ちの方は、医師に一声ご相談ください。そして自分にとって適正な行動について医師と話し合うきっかけになれば良いですね。

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