人生を支配するホルモンとは
皆さんは『できる男』と言われて何を思い浮かべるでしょうか?
年収、地位や名誉、そして女性にモテること…。これらをすべてクリアするには何がカギなのでしょうか。日本抗加齢学会でのメディアセミナーにて「男性のための理想的なライフスタイル」について講演がありました。
講演によると『できる男』の象徴は、冒頭でも述べた事柄のほか、「スポーツ万能」、「性機能が強い」、「健康寿命が長い」などであり、これらに共通するのがテストステロン値の高さだといいます。証券会社に勤務するイギリス人男性の年収を比較した研究によると、テストステロンが高い男性の年収は、低い男性と比較して3~5倍も多いことが明らかになりました。
また、テストステロン量は骨格でも判定が可能で、人指し指より薬指の長い男性で高値ということが、さまざまな人種のデータによって確証を得ています。またテストステロンは、造血作用や男性ホルモンを合成しているとされる海馬での認知機能制御など、多くの作用が報告されています。
更に近年、男性の更年期が取り沙汰されるようになり、うつとの関連が理解されるようになりました。また糖尿病をはじめとするメタボリックシンドロームや心筋梗塞にも影響を及ぼすことが徐々に明らかになってきています。
そのためメタボリック因子が多く、テストステロンが低下している方にテストステロン補充療法を行ったところ、テストステロンの補充によって、それぞれが体重や腹囲の減少、血圧やHbA1cが有意に改善、さらに骨密度や排尿状態の改善にも効果があったと報告があります。ただし補充によって多血症、睡眠時無呼吸症候群、肝障害、不妊症などの可能性はあるので注意が必要です。このような背景を踏まえまずは、自身によってテストステロンを低下させるリスク因子(喫煙や肥満)を理解し、リスク因子を排除することが大切であるといえます。
健康のためだけではなく、成功した男性になりやすい条件としても禁煙や肥満防止が有用のようですね。