O型の人は新型コロナウイルス感染症にかかりづらく、重症化しづらいかも
新型コロナウイルス感染症の罹患リスクや重症化リスクと血液型との関係について、世界各地で研究がすすめられていますが、O型の人は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかりづらく、重症化しづらい、との研究結果が発表されています。
2020年3月には、中国・南方科技大学の研究チームが、武漢と上海の新型コロナウイルス感染症患者2173名を分析し、「A型の人は罹患リスクが高く、O型は低かった」とする研究論文を発表、また米マサチューセッツ総合病院(MGH)では、3月6日から4月16日までにマサチューセッツ州で陽性が確認された新型コロナウイルス感染症患者1289名を分析し、「O型の人は他の血液型に比べて陽性になりづらかった」と報告しています。
また3月以降の第1波で打撃を受けたイタリアとスペインの新型コロナウイルス感染症患者1980名を対象とする研究論文でも「O型の人は新型コロナウイルス感染症にかかるリスクが低く、A型はより高い」ことが示されました。そして10月14日には、これまでの研究成果とも整合性のある2つの研究論文が、アメリカ血液学会(ASH)の学術雑誌「ブラッド・アドバンシス」において相次いで発表されています。
1つ目の研究論文は、デンマーク・オーデンセ大学病院(OUH)が2月27日から7月30日までに新型コロナウイルス感染症のPCR検査を受けたデンマーク人47万3654名を分析したもので、「O型の人は、他の血液型に比べて、新型コロナウイルス感染症の罹患リスクが低い可能性がある」と結論づけています。これによると、デンマーク人口の41.69%が0型であるにもかかわらず、陽性患者7422名のうちO型が占める割合は38.4%にとどまったといいます。また2つ目の研究論文では、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の研究チームがまとめた研究論文では、「O型またはB型の新型コロナウイルス感染症患者は重症化しづらい」ことが示されています。
血液型によってウイルスが体に侵入したり増殖しやすさが異なるのかもしれません。O型やB型の方だからといって油断はできませんが、新型コロナウイルス感染症対策や薬剤開発のヒントになると良いですね。
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