メニュー

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院リスク、降圧剤の種類で違いはありません

[2020.08.24]

 暑い日が続いても新型コロナウイルス感染症は猛威を振るっており、また熱中症との判断が難しいため皆様も医療現場も苦労されているのではないでしょうか?

 そんな中、血圧のお薬に関する新型コロナウイルス感染症への影響に違いがないという発表がスペインよりありました。

 実は新型コロナウイルス感染症流行初期に、ある種の血圧のお薬にて重症化しやすいのでは?という憶測が流れ、一部の高血圧患者さんか不安と混乱がありました。

 今回スペイン・University Hospital Principe de AsturiasのFrancisco J de Abajo氏らは、マドリード市内の7つの病院で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者の調査「MED-ACE2-COVID19研究」を行い、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)阻害薬という種類の降圧剤は他の降圧薬に比べ、致死的な患者や集中治療室(ICU)入室を含む入院を要する患者を増加させていないことを明らかにしました。

 実はこのRAAS阻害剤という血圧のお薬は、非常に広く使われており、もしこういったお薬が新型コロナウイルス感染症重症化に影響があると判明すると、休薬や変更による血圧や心臓疾患、脳血管疾患の発症増加や悪化などの可能性も心配されておりました。

 元来性急に休薬や変更をするべきではないと専門家から指摘されておりましたが、今回重症度にかかわらず、入院リスクに影響はないことが示されており、やはりRAAS阻害薬は安全であり、新型コロナウイルス感染症の重症化を予防する目的で投与を中止すべきではないと考えられます。もし今回の記事を読んでご不安を感じる方がおられれば、 当院あるいはかかりつけの先生にご相談ください。

 

 

 

 

 

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME