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「酒は百薬の長」ならず? 新指針で節制促す

[2023.08.17]
暑い日が続きますが、夜の冷えたビールやチューハイが美味しいですね。飲酒の健康に対する影響については、賛否ありますが、お酒好きには残念な報告がありました。
 
  「健康に安全な飲酒量はない」カナダの非政府組織、薬物使用・依存症センターが2023年1月、アルコールと健康に関する新たな指針を公表しました。健康悪化を回避できる可能性の範囲は、一般的な350ミリリットルの缶ビールなら週2本飲むだけで超えてしまうなど厳しい内容でした。消費者に節酒を考えてもらう狙いがあるようです。
 
 指針の改定は12年ぶりでした。飲酒の基本単位「1杯」を5度のビールなら341ミリリットル、12度のワインは142ミリリットル、40度のウオッカは43ミリリットルと設定。いずれも純アルコール13・45グラムが含まれる分量に相当します。
 報告によりますと、週0杯ならリスクなし、1~2杯なら自分の健康悪化や他者に暴力を振るうなどの危害が回避できる可能性がある。3~6杯で乳がんや大腸がんの恐れが増加。7杯以上になると心臓病や脳卒中のリスクが増す。一度に2杯以上飲むと、けがや他者に危害を加えるリスクが増大。男性は一度に飲む量が多いほど危険で、週7杯以上の場合は女性の健康悪化リスクが急激に高まるといいます。
 なお旧指針は男性に週15杯、女性に10杯以下に抑えるよう推奨していました。
 
 新指針は節酒目標や飲酒しない週を設けたり、水をたくさん飲んだりするなどのこつも紹介しています。作成に関わった専門家は「1日1杯の赤ワインは心臓に良いという話もあったが、誤った手法による古い研究だ」と指摘しており、日本でも厚生労働省が依存症などの問題に対処するため、飲酒ガイドラインの策定を進めています。
    少量のアルコールは健康増進に良いという研究結果も未だ報告があり、飲酒量については今後も議論が続きそうです。いずれの報告でも、大量飲酒を勧めるものはありませんので、暑くて進みがちなビールやチューハイも節度を持って摂取しましょう。
 
 

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